校長のひとりごと

青い空がどこまでも広がっている。

 青い空がどこまでも広がっている。 川岸に沿って一筋に連なり列をなした曼殊沙華が天に向かって炎を燃やしている。 夏を惜しみ哀愁を漂わせ鳴いていた蝉は気がつけば虫達の音へとすっかりと入れ替わっている。 誰がそうするでもなく自然とそうなる宇宙の理。 変わらないものはない。 無常の世界。 そよと吹き渡る初秋の風はふと友を偲ばせる。

 自民党の新総裁が決定した。 菅政権のあとを受け、 四人が新総裁に名のりをあげた。 一回目の投票では決着がつかず、 一位二位の決選投票となった。 投票のなかみは党員に人気のある河野氏が党員票を集め、 議員票は岸田氏が集めた。 河野氏は予想より党員票を集めることができず、 岸田氏に一票差で二位に甘んじた。 しかも議員票においては三位となる結果。 この時点で勝負はついた。 決選投票では、 岸田氏が大差をつけて圧勝した。 派閥の力学が動いた。 いつもの通りである。 しかし、 今回の注目すべき点は、 女性二人が立候補したことである。 敗れはしたものの善戦している。 将来、 女性が日本の首相となる道筋をつけた。 英国のサッチャー、 独国のメルケルとなる日はいつか。

 白鵬が引退した。 数々の相撲の記録を塗り変えた大横綱である。 しかし、 横綱としてのここ三四年は張り手、 ぶちかまし等荒っぽい取口で横綱に相応しくない相撲。 そうまでしても勝たなくてはならないのか。 そうしなければ勝つことができぬなら潔く引退すべきではなかったか。 横綱として言動にも問題があった。 引き際を誤っている。 新横綱照ノ富士よ白鵬にはなるな。

21年10月09日