校長のひとりごと

仕事が休みとなった三月一日。

 仕事が休みとなった三月一日。 いつもの通り休みの日には早朝決まって散歩をすることにしている。 冷気を感じながら東雲の雲がしだいに赤く染まってゆくのが何とも心地よい。 漫ろに歩いていると木々が生い茂る公園に入っている。 何処からか仄かに梅の香が漂ってくる。 鳥の鳴くのは種類によって時間帯があるように思える。 その鳴き声のなかに鶯の初鳴きを聞いた。 いつもよりも早いように思えた。 急ぎ春めいたせいであるかもしれない。 美声をもってパートナーを射とめるため余念がない。 梅の花に鶯が春の絵の定番である。 この鳥は鶯ではなく目白である。 鶯の色は茶系である。 美声から鶯の姿は想像しにくい。 若草色をした可愛い姿をしているところから摩り替えられたのであろう。 そして翌日関東では春一番が吹いた。 春がやってくる。
 地球上には季節が巡り来て春がやって来る。 ロシアがウクライナを侵略し一年が経った。 家を焼かれ家を壊された人々は投げ出された。 終りの見えないなか恐怖に晒され厳しい寒さに耐えている。 ウクライナに春がやってきても心の寒さはこの侵略が終らない限りずっと続いてゆくのである。 平和を願い紛争が起きないように国連はあるはずであるが反対、 棄権の国があり今やその機能は全く果すことができない。 一人が 「やめる」 といえばすぐに終り春を迎えることができるのに。

23年03月25日