校長のひとりごと

シューズが記録を作るのではない

オリンピック開催を目前にして物議を起こしている。
スポーツメーカーN社が開発したマラソンシューズである。

厚底で反発力抜群で強力であるという。
厚底シューズを使用して大会に出場した選手がつぎつぎに記録を更新している。

底にバネを3枚ほど重ね曲げた力のもどりを利用するため走力アップの効果が大きいことを問題としたようである。

魔法のシューズの呪縛となりプロ、アマこぞって求めている。
あまりの人気のため市場は品薄となった。

冬場は駅伝、マラソン大会のシーズンである。
中継で映し出される画像の一部はピンク一色。

色の群れは我先にと争っている。

他のメーカーはさぞかし苦々しくテレビ画面を見ていたことであろう。
その折厚底シューズの使用を禁止する動きが出た。

理由は強力な反発力。
さらに使用する使用しないの不公平感を挙げている。

そもそも道具はアスリートの身体を守り、運動機能を向上させ競技の質をあげるため改良がなされてきている。

陸上競技のトラックは土であった。スパイクなどはなかった。
棒高跳びは竹からグラスファイバーにかわった。

観客は質の高い競技に興奮し、魅了され感動をしてきた。

シューズが記録を作るのではない。
優れた品を上手く使用する技量がなくてはならない。

選手は心身を極限にまで追いつめ鍛え苦しさに耐え栄光を迎える日を夢みているのである。

東京オリンピックでの禁止は回避されたが‥‥‥‥

オリンピックでは皆このシューズを履き奮闘力走するところをみてみたい
。(WT)

20年03月12日